護国寺界隈を歩く
今年の春に就職・上京してきた私ですが、
早くも半年が経ち生活にも慣れ、東京を観光する余裕もでてきました。
ところが観光をしようにも、土地勘がないのでどこへ行ったらよいやらわかりません。
そんなわけで、ガイドブックを一冊購入してみました。
行ってみたいと思ったページには付箋をつけています。
数ある付箋ページの中から今回は、護国寺周辺エリアを散策してみることにしました。
散歩をより楽しむために、私は独自のルールをひとつだけ設けました。
それは、「Googleマップは使わない、見ていいのは紙の地図だけ。」というものです。
もともと地図が苦手で方向音痴の私ですが、
近頃はGoogleマップの登場により道に迷うことは少なくなりました。
とても便利でありがたいのですが、
それに頼ってばかりいては自分自身が衰えてしまいます。
そこで今日は、購入したガイドブックに載っている地図と周辺の看板だけを頼りにお散歩を遂行しました。ガイドブックを手にきょろきょろしながら歩いている私は、さぞかし田舎者に見えたことでしょう。でも周囲の景色から必死に情報を集めようとすることで、色々な発見が得られて非常に有意義でした。
今後も、Googleマップを使わないお散歩を継続してみたいと思います。
さて、今回の旅はJR池袋駅からスタートしました。
最初に目指したのは「威光山法明寺(いこうさん ほうみょうじ)」です。
境内は木々や苔で覆われ、心落ち着く空間です。
桜の名所としても知られているそうなので、春にもう一度来てみたいと思います。
続いて、法明寺のすぐそばにある「鬼子母神堂(きしもじんどう)」へ。
鬼子母神とはインドの神様ですが、もとは人間の子どもをさらって食べる鬼女でした。ところがお釈迦様が鬼子母神の子どもを隠し、子どもを失う悲しみを鬼子母神に諭すと、彼女は泣いて改心し安産・子育ての神様になったということです。
手塚治虫の「ブラック・ジャック」にも鬼子母神にちなんだお話がでてきます。
境内には大きなイチョウの木があります。
樹齢700年にもなるご神木で、「子授けイチョウ、子育てイチョウ」として長く親しまれてきたとのこと。どこか包容力を感じさせる、お母さんのような木です。
著名人が数多く眠ることで知られるこの霊園に、ぜひお参りしたいお墓があったのです。それは、夏目漱石のお墓です。
私は近頃、通勤電車の中で夏目漱石の「こころ」を読んでいます。
最後まで読み終わったらこのブログにも感想を書きたいと思っていますが、
人間の本質をあぶりだすような文章に引き込まれ、夢中になって読んでいます。
霊園の中から夏目漱石のお墓を見つけるのには少し苦労しましたが、
無事たどり着いたときには本当に夏目漱石の近くにいるかのような不思議な気持ちになって、「すばらしい作品をありがとうございます。」と合掌しました。
その後は、最終目的地の護国寺へ向かう予定だったのですが…。
もう本堂の閉まる時間がせまっていたので、
護国寺へはまた次の機会に行くことにしました。
東京はとにかく大都会のイメージがありましたが、
歴史ある建物や素敵なお散歩コースにも恵まれているということがわかりました。
これからも週末には、いろいろなところを巡ってみたいと思います!